血友病治療製剤の供給体制について
2011年4月13日
日本血栓止血学会血友病部会による「被災された血友病患者の方々への相談窓口開設の御案内」へ
現時点で判明している血友病治療情報を掲載します。
日赤、化血研、バクスター、バイエル薬品、ノボ ノルディスク、ファイザー、各社とも製剤供給体制に問題は出ておらず、各社とも多くの在庫があり潤沢な供給が可能です。
被災され、凝固因子製剤の入手に困っておられる場合、まずは受診されている医療機関に相談してください(具体的には、被災していて病院に製剤を取り に行けない/ガソリンがないため車で病院に行けないなど)。
その後、どのように対応するかは主治医の指示をいただいてからだと思いますが、その際、各製剤 メ-カーの在庫状況等々を主治医の先生へ話してもらうとよいかと思います。
日赤の場合、クロスエイトMの配送に関しては、医療機関からオーダーがあった場合、その県にある日赤血液センターから血液搬送と同じく緊急車両で搬 送し、交通事情によりますが、基本的には1時間以内で医療機関に届けられます。
ノボセブンは緊急物資に指定されておりますし、他社においても何らかの緊急 対応をとっているものと考えられます。
日赤の製剤に関しては、最寄りの赤十字血液センターおよび日本赤十字社血液事業本部販売管理課が、ノボ ノルディス クのノボセブンについてはノボケア相談室(フリーダイアル:0120-180363)が問い合わせ先です。
公費負担については、厚労省の通知が各都道府県に出ています。
すなわち、
公費負担関連書類等を消失あるいは家屋に残したまま避難しているなど、医療機関において公費負担医療を受けるために必要な手続をとることができない場合、
1.別紙の各制度の対象者であることの申し出
2.氏名、.生年月日、.住所等
を確認することにより受診できるものとし、緊急の場合は、指定医療機関以外の医療機関でも受診できる取扱いとする
とのことです。
避難先での医療機関でも以上のことを説明すれば、公費負担扱いとなるはずです。
もしうまくいかずに自己負担となっても(血友病の場合は最高で月1万円、類縁疾患の場合3割負担)、領収証(保険点数記載のもの)を都道府県に提出すれば、負担分は戻ってきます。
これは、血友病以外の公費負担の対象となる疾患に対しても、同様の扱いとなります。
冷蔵が必要とされる製剤でも、冷蔵保存しなくとも3ヶ月程度は問題ない旨、各社が公表しています。むしろ、凍結に注意してください。
厚生労働省の通知に関するWebページ
最後になりましたが、今回の震災で被災された方に心よりお見舞い申し上げるとともに、いち早い復興を祈念いたします。