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サノフィ社より「患者会様_オルツビーオ®のインヒビター発生に関する医療従事者へのご案内について」が届きました。

2025年3月21日

『オルツビーオ』におけるインヒビター発生事例に関して、3月11日にサノフィ株式会社より新たに患者会向け報告文書が届いたので、公開します。

本件に関しては、特に同製剤を使い出して間もない方、使い始めようとしていた方を中心に、患者の間でも非常に不安と心配が窺われます。全国ネットワークとしても、皆さんに向けて適切な情報伝達を進めるべくサノフィとの連絡を試みており、また、厚生労働省、PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)、そして、日本血栓止血学会(血友病診療連携委員会)をはじめとする医療者も強い関心を持ち、同社に対して迅速な情報提供を要望しています。

今般、サノフィより、添付の「患者会様_オルツビーオ®のインヒビター発生に関する医療従事者へのご案内について」が届きました。内容を確認したところ、「患者会様」と銘打たれていますが、その内容は、冒頭に「医療機関・ 医療従事者向けに以下のご案内を開始いたしましたのでご報告いたします」とある通り、〝医療機関・従事者向けに案内を開始した〟という報告に過ぎず、インヒビター発生に関する2月時点以降の新たな情報は含まれていません。このため、ネットワーク内でも、本報告を広報する意味があるかどうか論議になりましたが、サノフィからの情報提供の一環であることは間違いないので、遅れましたが公開します。

現状、サノフィによる患者会への説明は以上のようなものですが、ネットワークとしては、今回当局が、凝固因子製剤が一般的に有する潜在的リスクとしてのインヒビター発生を踏まえつつ、オルツビーオに関する同事象を「重大な特定されたリスク」と位置づけたことを重く受け止めています。そして、今後とも、サノフィをはじめ、厚生労働省、PMDA、医療者等に対し、迅速・正確な情報提供を求め、皆さんにお伝えして行きます。それとともに、一般の患者さんは、主治医から得られる情報に基づき、先生と相談しながら製剤選択を行っていると思いますが、当局の上記判断を踏まえ、公的情報を可能な限り参照しながら最終的な治療方針を選択・決定していただきたいと思います。また、先にも記した通り、不正確な情報の拡散は、必要以上の不安や懸念を募らせることにつながりますので、御留意下さい。